黒帯への挑戦1回目

 黒帯への挑戦 第1回目は1級認定2ヵ月後の2004年2月22日(日)に行われた月次(つきなみ)試合でした。場所は八幡東柔剣道場。とにかく前日から緊張状態が続いており、試合前に精神的に疲れた状態。これほど、緊張したことは近年無いくらい。仲人を引き受けた時にも、これ程は緊張しませんでした。
 練習は例によってほとんどしてません。

 試合場に着くと着替えて、柔軟体操した後、同じ道場の中学生2人と軽く打ち込み。本当はバリバリ体を動かしておいた方が良いのでしょうが、準備運動の段階でバテてしまいそうで、体力温存。組み合わせを見ると高校生よりも中学生の方が多いようで、どうか中学生と当たりますようにと内心祈る。何と情けないことか!

 赤白に別れて試合開始。
 勝ち抜き戦なので事前に誰と当たるか分かりません。自分の順番が近づいてきました。相手は1級認定試合でも当たったA中学の学生。どうもA中学と縁がある。相手は小柄ながら筋肉質。背負い投げを得意として2〜3人勝ち抜いてきた相手。かなり疲れきっており、肩で息をしている。背負いもキレが良いタイプではなく、粘って最後に相手がコロンと転げるような技。冷静に考えれば、負けるような相手ではないのであるが。

 礼をして試合場に入り、中央で一礼後、左足、右足の順に歩を進め、審判員の「はじめ」の宣告で試合開始。右自然体で組み、どう攻めようかと考えていると、来た来た背負い投げが。こちらを崩すことなく、ゆっくり背中を見せてくるのに応じて、こちらも自然に体が動き、相手の腰に組み付いてバックドロップを掛けようとするが、これが中々重い。やっと持ち上げて後ろに投げるが、自分の体を反転させることが出来ずに同体で倒れ、「技あり」。どっちの技ありかもよく認識する暇もなく、試合は継続。
 その後も背負いで攻めてくる相手をつぶし、攻撃しようとすると亀の状態でこちらの足を必死に掴んでいる。その手を足から引き離し、腕ひしぎ十字固めに持っていこうと腕を取ろうとするが、中々力もある。そうこうする内、審判員の「待て」。
 再び組むとまた、ゆっくりと背負いで攻めてくる。完全に相手の動きが見えているので、こちらもゆとりを持って、再び相手の腰に組み付いてバックドロップの体勢に入るが、相手の体が持ち上がらない。この時、自分では分からなかったが、相手は私の足を手で掴んでいたらしい。やっと持ち上がったと思ったら、相手を抱えて真後ろに倒れ、「一本」。完全な一本負けとなったのでした。

 さて、非常に不可解な試合でした。何が不可解かと言うに
 ・練習で全くやったことの無いバックドロップを無意識に掛けようとした。
 ・一度ならず二度も同じ事を続けた。
 この時の精神状態を分析すると、心の奥に次のような油断があったと思われます。
 ・相手が小柄であったため、力でどうにかできると潜在的に考えていた。
 ・一度失敗したバックドロップを意地でも決めたいと考えた。
意識的にそんなことを考えていた訳ではないのですが、これも油断だと思いました。

 今回得た点は、
 ・相手を抱えて後ろに倒れたとき、頭を打たないように受身が出来た。
 ・自分の動きを意思でコントロール出来ていないことが分かった。

因みに私は格闘技はテレビで見ますが、プロレスは見ません。未だに何でバックドロップを掛けようとしたのか、良く分からないな〜。

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